2019年4月3日水曜日

三十年のご無沙汰でした。



 閑話休題

 思い出してみれば昭和六三年の晩秋から昭和天皇のご容態について、テレビのニュースなどで毎日報道されていたのを見ていた記憶がある。体温が何度で体調はどんな塩梅で、といったことが連日宮内庁から発表され、各メディアがそれを逐一報道していたのを見聞きしていた記憶がある。
 年が明けて昭和六四年が始まり一週間が経った一月七日に昭和天皇は御隠れになった。その日からだったかあくる日からだったか、テレビ放送は通常の放送を取りやめ、各局横並びで昭和と昭和天皇の歴史みたいな映像を四十八時間くらいぶっ通しで放送していた。その特別編成が終わるとき、フジテレビを見ていたら露木茂アナウンサーが、昭和天皇の崩御から特別編成の放送をした旨を伝えていたのを憶えている。
 テレビがそんな塩梅だから各地のレンタルビデオショップは大繁盛で、やはりテレビのニュースで、レンタルビデオショップの店長というおっさんが「忙しいのにアルバイトはみんなスキーに行っちゃっていない」と嘆き節を云っていたのを憶えている。あの頃まだ蔦屋はそれほど世の中で伸していなかった。だからレコードを借りるのは断然、友&愛。あゝ懐かしきバブルの風景。
 御隠れになった日から三日間、ほとんどの興行が自粛の意味から中止になり(映画館がどうだったかは憶えていない)、後楽園ホールの入り口で黒のスーツを着たアントニオ猪木が、そうとは知らずに来場したファンに中止を詫びていたのを週刊プロレスで読んだ記憶がある。そういう私は一月十日、日本武道館へやはりプロレスのUWFの試合を観に行ったのだがこの日から興行の中止は解除されたから普通に開催された。前田日明対高田延彦がメイン・イヴェントで、山崎一夫がトレバー・パワー・クラークと異種格闘技戦を闘った。
 当時の小渕官房長官が「新しい元号は、平成、であります」と云って例の額装された書を披露したのを見たときにはなんとも座りの悪い感じを抱いた。いまよりも遙かに元号で年を数える習慣が染み付いていたから尚のこと違和感を覚えた。
 『ビートたけしのオールナイトニッポン』を聴いていたら「ニュース見てたら小学生のガキが、テレビのレポーターに新しい元号を聞かれて”三学期”って答えてやんの。もう飛んでって殴ってやろうかと思った」とたけし師が云っていて夜中に笑った。
 それから大喪の礼だとか色々あったが日常の暮らしは割と平気に進んでいった。すぐに高校二年の三学期も始まってしまったし。高校三年生に進級する頃には「平成」に一切の違和感を抱かなくなっていた。その頃から元号よりも西暦で年を表す人がぐんと増えた。
 当時から、新しい天皇陛下はそんなに若くないから平成は昭和ほど長く続かないだろうね、なんてなことを皆よく云っていた。実際、昭和の半分以下の期間で終わることになった。それでも当時を思えば平成が三十年も続くとは微塵も想像していなかった。
 ついこの間のことだと思っていた昭和の終わり・平成の始まりから三十年も経ってしまっていたことに結構愕然としている。変わったこともあれば変わらないこともある。

 閑話休題

 昭和が平成になったときよりも平成が令和になった今回の方が万事明るい調子でことが運んでいるように思う。平成に元号が変わるときには昭和天皇の崩御により出来した負の事態の締め括りという印象があったからね。あんまり明るい感じはしなかったし、今回のようなイヴェント感覚はほとんどなかったと思う。どっちがいいかといったら断然今回の方がいいよね。

 閑話休題

 発表の瞬間を報じるNHKの放送を見ていたのだけれど、発表を待ちわびて街に集まる人々の様子が、あれはワイプというのか、画面の隅の小さい枠内に表示されていたのだけれど、そこに、ずーっと、群衆の中にいた、中学生くらいのショートカットの可愛らしいひとりの女の子が、明らかに他とバランスを失した分量で映され続けていたんだが、なんであんなおかしなことをやったんだろうかNHKは。カメラマン変態なんじゃないかと思ったよ。あれ、どう見てもただの一般人の女の子で仕込みじゃなかったよなあ。NHKはこの十年ほど、ニュース報道でも取材現場にいる一番綺麗と思われる女性に必ずインタビューをしているけれども、でもいくらなんでも今回のは変だったよなあ。

 閑話休題

 NHKといえばこの年度替わりのタイミングでアナウンサーの担当番組が適当に入れ替わるのが常だけれど、あれ、如何にも「人事異動」の感じがしてなんかいいよね。上の人の意向が反映されている感じが強くしてていいよね。民放だとそういう感じがないんだよな。

 閑話休題

 ではそんなことでお後がよろしいようで。ダ・ゾーンの問い合わせ窓口は問い合わせの送信から丸二日が経ってもなんらの返事も寄越さない為体。しかし視聴するにあたりこの為体に頼らなくちゃいけない令和を生きるプロ野球ファンの辛きこと。平成が始まった頃と比べるとプロ野球が世の中に占める割合は掛け値無しに十分の一に減じたね。まあそのぶん、本当に好きな人だけが集まる空間にはなったけど。牧野真莉愛ちゃんみたいなマニアックな野球ファンのアイドルなんていなかったもんねぇ。

ありがとうございました。これからもよろしく。

 とりあえずこのWeb日記と云い張っていたブログは今日でおしまいにします。  閑話休題  昨年の五月、置かれた状況・環境に翻弄されてすっかり減退してしまった創作意欲に再び火をつけて、みやかけおを再起動するのを目的に、ブレインストーム的にブログを始めたのですが、あれから一年...