2019年2月25日月曜日

馬鹿って云った奴が馬鹿

 一週間のごぶさたでした。と、玉置宏の口調で思ってみて書いてみたのだが、いまの若い人に、このフレーズが一体なんなのかを説明するのは実に大変なことで、なにしろ玉置宏のなんたるかを説明するところからしなくちゃいけないからとにかく面倒だ。知らない若い人にはまるで玉木宏のバッタ物みたいな感じに受け取られるのが精々で、というかいやいや、どうかすれば昨今の小・中学生にあっては、もはや玉木宏のなんたるかすらわからないかもしれない。
 それでも頑張って玉置宏というのは元文化放送のアナウンサーでその後、三橋美智也の歌謡ショーの専属司会者となり、そこから歌謡番組の司会に転じてついには知らぬものはないくらいの有名人となり、キャリアの後半はラジオ番組『玉置宏の笑顔でこんにちは!』を中心に、横浜にぎわい座の初代館長に就任するなど、その一生をエンターテインメントに捧げた立派な偉大な人で、更に云えば熱狂的大洋ホエールズのファンとしても名高く……なんてことを、口角泡を飛ばして説明したところで、若者ときたらスマホをちょねちょね操作して「あー、いまウィキペディアで検索したら出てきたっす」とかごく単簡に云ってのけて、探してのけて、見つけてのけて、私ら中年の玉置宏に対する熱い思いなど全く顧みることなく、ネットに漂流する情報の一つとして玉置宏を認識・処理をする。
 私がアイティーについて不案内な人間であれば、ここで怒り心頭に発し「やいこら。そうして人の話を半分に聞いて何かを知った気になるんじゃない! これだから最近の若いものは」なんつって激昂、説教を垂れて嫌われるのだろうが、あいにくと私は1986年からパソコンを弄っているようなアイティー中年なので、まあそうだよね。探すよね。見つけるよね。知るよね。と思って若者の行動を、ちょっと違和感を覚えつつも認めてしまう。
 怒るのと認めるのと、果たしてどちらがいいのかはわからない。こうした問題に正解はない。時代に沿っているかがあるのみ。
 でもなあ、そうしてなんでも探して見つける若者の姿を見て不図思うのは、君ら、自分の生活とは関係のない人や物に思い入れを持つことはあるのかい。忘れずに胸に抱いたまま持ち続けるものがあるのかい。それについて考えたり語ったりする楽しみはあるのかい。とはちょっと思う。次から次へと知って、次から次へと忘れているように見える時があるよん。

 閑話休題

 語尾を「よん」にすると可愛くなるかと思ったが頭が悪そうになっただけであった。まあでも「一週間のごぶさたでした」と書いた時にはなんの結論も見えていなかったんだから、そういうアド・リブの文章としたらまあいいんと自分で思うよん。るんるん。

 閑話休題

 ルンルンを買っておうちに帰ろう、ってありましたな。

 閑話休題

 Netflixに入っていたから今頃になってようやく『ダンガル きっと、つよくなる』を観たけど、いやあ、面白かったねぇ。アーミル・カーンってまじ名優。話としたら凄くわかりやすい、どうかすれば有り体とも思える話なんだけど、いやあ、全編を通して迫力があったねぇ。二時間二十分があっという間。

 閑話休題

 Amazonプライムビデオでタダで見られたから『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』を観たけど、うーん、当時のイギリスについてよく知らないからピンとこない部分も多く、更にはちょっとチャーチルを英雄に描きすぎじゃね? とも思ったのだけれど、それでもチャーチルを演じたゲイリー・オールドマンの達者な演技をはじめ、面白く見ることができた。以前に観た『ダンケルク』て映画のエピソードが出てきたから余計に面白く思った。

 閑話休題

 でもさあ、上にあげた二作品に限らず、最近の洋画のタイトルにはほぼ決まってダサい感じの副題がつくけど、あれ、そろそろやめたほうがいいよなあ。「きっと、つよくなる」なんて同じアーミル・カーンが主演した大傑作映画『きっと、うまくいく』の下手な捩りでしかないし「ヒトラーから世界を救った男」なんて、観客を、チャーチルのことを一切知らぬ阿呆と決めつけて説明している文言だもの。ほんと、ここ数年の洋画のタイトルってみんなこんな感じで不必要な説明的な副題がついていて、ばかみたい。いや、正確に云うと、馬鹿にされているみたい。

 閑話休題

 あとNetflixオリジナルの映画『ROMA』も観たけど、これは傑作だなあ。映像で語るというのか、映画でなければ表現できない空間という気がしたよ。映画に関する知識が少ないし、頭もあんまり良くないから正しくわかりやすく説明するのはできないんだけど、うーん、観終わった後に全てが違って見えてくるというのかなあ、なんかこう、物の見方というか、人間の見方というか、観た人の人生に影響を与えてくる感じの映画と思った。

 閑話休題

 Netflixのオリジナル映画がこのところ俄然面白くなってきた。二年くらい前まではチャレンジ精神しかなかったような、無理に面白くしようとしているような不出来な作品が多かったけど、このところ、どれを観ても面白いという感じになってきた。『バスターのバラード』『意表をつくアホらしい作戦』『BIRD BOX』どれも面白かった。劇場で公開される映画に対して全くといっいていいほど遜色がなく、なんかもう、すごい勢いで映画という枠組みが変わり始めている気がする。Netflixじゃないけど、Amazonが製作したウディ・アレン監督の『男と女の観覧車』も面白かったしね。

 閑話休題

 変わり始めている、ってことは、もう既に変わっている、と思っていなくちゃいけないんだよね。

 閑話休題

 ではそんなことでお後がよろしいようで。くそう、バタバタしていて何にもできないままに今年も早、二ヶ月が過ぎていってしまうじゃないか。まあこれからこれから。なにせおみくじで大吉を引いた今年だもの。






ありがとうございました。これからもよろしく。

 とりあえずこのWeb日記と云い張っていたブログは今日でおしまいにします。  閑話休題  昨年の五月、置かれた状況・環境に翻弄されてすっかり減退してしまった創作意欲に再び火をつけて、みやかけおを再起動するのを目的に、ブレインストーム的にブログを始めたのですが、あれから一年...