2019年5月10日金曜日

夜空にYOU KISS!

 脳は案外簡単に騙せるのだそうで、たといば、現在の感情とは関係なしに口角を上げるだけで脳は「あ、いま自分、なんか幸せな気分楽しい気分っス。だって口角を上げるというのはそういう気分の時にする行動っスから」なんつって、そういう風に働いてしまうのだそうですよ。するとあら不思議、仮にその時の感情がいやーんな気分であったとしても、いまは楽しい気分幸せな気分嬉しい気分なんだよねー、なんて騙されてしまうのだそうですよ。でもさー、その口角を上げるというのも、その命令を出しているのは脳なわけだよね。だとしたら脳は自分で自分を騙してるの? うーん、ここまで考えてくるといつも軽いパニックに陥る。口角を上げろと命令している脳は確かに俺の脳だけど、口角を上げることで気分がいいと勘違いしている脳は誰の脳なんだろう。なんて『粗忽長屋』のサゲみたいなことになるからみんなもっと古典落語を聴いたらいいと思う。

 閑話休題

 しかし脳が簡単に騙されるというのはなるほどそうかもしれんと僕も思う。たといば僕はもう二十五年以上にわたって内田有紀嬢のことが大好きなんですよ。
 お若い皆さんにとっては内田有紀嬢といえばドラマなどで脇を固める演技者アンパサンド落ち着いた大人の女性(しかも四十代にはとても見えない!)という印象になりましょうけれども、えーと、あれは西暦でいえば1993年ごろ、世の中に勇躍登場した時の彼女といえばこんな感じのショートカットがよく似合う中性的な魅力に溢れたおにゃのこだったわけで、そういう感じの女性を見ると頭の回線が、不良品の良心回路がショートしたときのキカイダーみたいに壊れてしまう僕は、当時、もう明けても暮れても内田有紀嬢だったわけであります。
 なにしろ、芸能人の写真集を買ったのは後にも先にも内田有紀ファースト写真集『YUKISS』ただ一冊のみだったりするわけですよ。いやほんとあの写真集は繰り返し読んだし繰り返し使……いや、あの、ねぇ。

 閑話休題

 そうして内田有紀嬢のことを二十五年もずっと応援しているものだから、いつしかその状況が常態となり、いまでは僕の人間を構成する一要素になっているわけなんですな。
 こういう状態に陥ったとき、自分の脳内でどんなことが起こるかというと、内田有紀嬢を見ると、なんだか古い友人のような、或いは近しい親戚が活躍しているのを見るような気分になってしまうのですな。
 これはやはり脳が騙されているのだと僕は思う。知り人でもなんでもなく、ただただ一方的に見ているだけの彼女のことを、友人知己どころか親戚とすら思ってしまっている(もちろん薄っすらと思うだけだけどね)のだからもうこれは完全に脳が自分で自分を騙してしまっているのだと思う。
 とはいえまあ世の中を騒がせる数多のストーカーの皆さんや、実際に迷惑行為に及ぶような行き過ぎたファンのようにはなってないからまあいいかと思って、今日も今日とて、ああ、有紀ちゃん頑張ってるなあ。とか思っているくらいが関の山なのでまあたぶんセーフ。

 閑話休題

 そういうわけだから僕はこれからもどんどん自分の脳を騙していこうと思う。とりあえずは、自分は面白いことを考えられる・作れる人間なんだと思って、積極的に脳を騙していこうと思う。でも、そうして俺の脳を騙している脳はいったい誰の脳なんだろう。って、また『粗忽長屋』に戻っちゃう。

 閑話休題

 でもあれですよ、内田有紀嬢が吉岡秀隆氏と結婚したときには特になんとも思わなかったけど、氏と離婚をしたときには部屋でひとり、拳を突き上げ「俺にもチャンス到来」とかわけのわかんないことを思っていたからあの頃の俺の脳は相当にやばかったんだと思う。

 閑話休題

 話は変わるがまじ面白いなあ『おしん』。本放送がされた1983年には自分はもう小学六年生だったけど流石にちゃんと、YouTuberにもなることなく小学校に通っていたから朝ドラは観ていなかったし、その後、数回あった再放送も特段見逃していた。加えて橋田壽賀子の書く脚本なんて所詮井戸端会議をそのまんま書いてるみたいな脚本なんでしょう……と、見もしないで決めつけていたしね。ところがどうですか『おしん』はまじスタートからフルスロットルみたいな展開で、おしんに降りかかる人生の出来事にもう惹きつけられっぱなし。いやいや、ほんと、なんでも決めつけちゃダメだね。

 閑話休題

 『なつぞら』はもう観るのやめちゃった。『半分、青い』とは違う感じで「いったいいま自分はなにを見せられているのだ」感がすごくなってきちゃったからね。

 閑話休題

 それではそんなことでお後がよろしいようで。まだいろいろ書こうと思ったんだけど眠くなってきちゃった。じゃあ一足お先におやすみなさい。寝る前に枕を三回叩いてから寝ると好きな人が夢に出てくるというからそうして内田有紀嬢が出てくるのを待望して寝よう。おやすみー、と枕をトントントン。








ありがとうございました。これからもよろしく。

 とりあえずこのWeb日記と云い張っていたブログは今日でおしまいにします。  閑話休題  昨年の五月、置かれた状況・環境に翻弄されてすっかり減退してしまった創作意欲に再び火をつけて、みやかけおを再起動するのを目的に、ブレインストーム的にブログを始めたのですが、あれから一年...